4-3事例: 碧南天神会商店街
(写真はてらまちウォーキングの募集チラシより)
愛知県碧南市(人口約72000人)の南端に天神会商店街はある。店舗がアーケードで集約されておらず分散した立地にある。どこが商店街のエリアなのかは地元の人でもわからない。お寺が多く点在しているエリアでもあり、天神会商店街よりも、てらまちという名称が知られている。
お寺をめぐるウォーキングやお寺でのイベントなどが活発で、プチ観光地として域外から来る人も少なくない。
愛知県では商店街の再生は個店の魅力向上にあるとの考えで、商店街全体ではなく商店街を通じた個店の活性化支援事業を行っている。当社ではその考えに全面的に賛同し、個店の魅力向上を県と一緒になって進めている。
愛知県商店街魅力ある個店創出支援事業 2024年募集
この天神会商店街で、愛知県商業流通課と一緒に、個店の魅力を上げるために4店舗の店舗改善を行った。神谷商事(碧南市錦町 代表 神谷昌宏さん 店舗名は和美姿)、山八酒店(碧南市錦町 代表 杉本久弥さん)、下幾商店(碧南市西浜町 代表 杉浦慎治さん)、壽味家(碧南市権田町 代表 角谷重信さん)の4店舗のそれぞれが改装に取り組んだ。
個々の業態ごとの事例は別に詳しく記載するが、大きな改革が実現できた。このチャレンジを後押ししてくれていたのが、同商店街組合理事長の神谷さんだった。神谷さんはもともと呉服の卸売業で無店舗であったが、家の一部屋を店舗化するという我々からの提案を能動的に受け止めてくれた。家の庭から店舗への入り口をつくり、縁側から入店するという大胆な提案であり、かつ植樹の伐採や入口看板、庭へ上がる段差の解消など、お金をかけないという約束もあり、かなりの労力をかけていただいた。自店のみならず改革をためらう店舗へも働きかけをしてもらい、4店舗すべてが個性的な店へと転換できた。改革をリードしてくれる存在はとても大きい。
誰が地域をリードするのか?は、商店街の重要な課題である。
Comments