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0円店舗再生 第59回~尊敬すべき事業者たち 飲食店では、席につくまでを楽しませる

15-4事例: とりっこ

 

とりっこ(秋田市新屋)は、市内に三店舗を有する小規模チェーン店。焼き鳥をメインとして一品料理が人気の居酒屋である。メニューが毎日手書きされ料理にこだわっているものの、お客さんが少ない時間や曜日は殺風景になる。お客さんがお客さんを呼び賑わいが生まれれば、店も自然と活気が高まる。お客さんが少ないときは活気がなく感じる。このギャップをどうやって埋めるか?お客さんが少なくても活気を演出したい。


お客さんを席に案内するまで、その約30秒間でいかに店の印象をインパクト強く上げるか?をコンセプトとして改装を行った。

流木を活用し、お客さんが少ない曜日や時間の殺風景な動線上を、躍動的に作り替えた。

コロナ禍から、飲食店への顧客嗜好性は大きく変化した。外食でしか得られない価値を信じていた人が、ただ美味しいものを食べるだけなら持ち帰りや宅配でもよいのではという意識が一気に広まった。もしかすると外食に時間を奪われていた、外食が苦痛であったとさえ思うようにもなった。

地方都市には刺激が少ない。実際にコロナ禍明けで苦戦を強いられている飲食店は、日常的なメニューで量や安さを売り物にしてきたお店が多い。日常的な飲食店が飽きられている。

 

飲食店には非日常化が必要である。もはや日常の中で外食が利用されることはなくなった。外食は非日常という目的利用になった。今からでも非日常化を進めないと衰退する。

 

飲食店の非日常化は、入口から始まって、席に着いて料理を待つまでお客さんの頭の中を期待感で埋め尽くさなくてはならない。


席に着くまでお客さんを楽しませることが求められている。

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