15-3事例: 壽味家(すみや)
壽味家(愛知県碧南市権田町 当時代表 角谷重信さん)は、地域に愛される和食店。コロナ禍も頑張って営業を続けてきた。原材料や燃料費も高騰し、手ごろな価格での和食店を営業し続ける限界を感じていた。
角谷さんはかねてから熟成魚に強い関心を持ち、江戸前熟成寿司の研究を熱心に行い、いつかは熟成寿司を提供したいと考えていた。
寿司は鮮度という概念ではなく、魚は熟成することでこそ素材の味が引き立ち、旨くなる。
熟成寿司は長い年月をかけて素材を熟成させていく。都市部では一貫千円を超える高級品である。都会ならともなく地方の和食店で受け入れられるのか?この葛藤がずっとついて回った。
我々は、熟成寿司という高級品を提供するお店はどうあるべきか?に向き合った。地元に愛されるお店も必要だが、地元が誇れる店はもっと必要である。
一貫一貫の熟成寿司をじっくり味わってもらう。そのコンセプトで店舗を作り替えた。
ビフォア(和食店のテーブル配置) 地元客には定番で安心のテーブル配置でもある
アフター(一貫一貫を味わうカウンターへ) あえて少人数のお客さんへコースを提供するスタイルへ
空間を流木アートを組み込んで演出した。
一貫一貫を味わってもらうために、雰囲気を高めること
熟成寿司を表現するために革新性の高いメニューへと変更した
今はこの熟成寿司を目当てに遠くからくるお客さんも増えている。いつか目指したいと思っていた角谷さんの夢はこうして始まった。しかしまだ始まったばかりである。
YOUTUBE 壽味家さんの改善の様子
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