「0円店舗改善」について 

 

 日本はかつてない人口減少と高齢化による経済規模の縮小に入っている。

 そのため都市部集中による地方商業の衰退による店舗の廃業、生活者の流出連鎖が起きている。

 すでに店舗が消滅し生活ができない地域も生まれつつある。

 この流れは今後もさらに加速すると予想されている。

 地方都市では、30年前からそのままの店舗が老朽化し、陳列している商品だけが変わっているものの、売上と利益の低迷に店舗経営者は悩み苦しんでいる。

 こうした店舗はわずかにそれを必要とする地域の固定客にのみ支えられてはいるが、経営として持続できる状況ではない。

 店舗は固定客だけを守っていれば衰退していく。

 常に新規客の獲得と固定化を繰り返さなければならない。

 商圏内には新規客がいないと嘆く経営者がいるが、新規客がいないのではなく来ないのである。

 感性が成長し続ける顧客との接点である店舗が持続して成立できていないのは、店舗の変化対応への遅れが原因である。

 地方ではコンビニエンスストアの競争がなく、大手コンビニチェーンができると途端に大人気となる。

 地方には行きたい店がないために、地域を諦めている新規客となるはずの顧客は実は潜在している。

 小売業は変化対応業といわれている。

 大手小売業では顧客の変化に合わせて、品揃えのみならず大型化、業態化などによる変化を重ねてきた。

 地方店舗はもっとも顧客に近い位置に存在しているために、その変化に気づくのが遅れ、また自らが改革に取り組んでいくためのノウハウが不足してきた。

 こうした地方商業の再活性化するために、地域顧客との親密な関係性を高次元で再構築し直すために、費用をかけない「0円店舗改善」というあらたな概念に基づいた取組みが必要である。

 このような「0円店舗改善」に取り組んだノウハウを理論化した。

 地方店舗の経営改善支援者や悩み苦しむ多くの店舗事業者に活用いただきたい。

第一章  店舗とはどういうものか

店舗が過去から現在に至るまでの歴史から、その役割、考え方など基本的な項目を理解します。店舗が生活者にどのような価値を与えるために変化し続けてきたか、また変化し続けているかについての考え方の骨格を理解します。また業種と業態の違いについて学びます。

店舗の基本的な理解に必要な内容となっています。

第二章  店舗の機能はどういうものか

現在の店舗が有している様々な機能について理解します。店舗が運営されるために、どんな機能を有しているか、またそれらが店舗経営や顧客満足にどのような影響を与えているかについて学びます。店舗は一つ一つの機能が連動して顧客へ総合的なメッセージを発しています。

その全体像を理解することが店舗改善の前提です

第三章  マーケティングを店舗に活かす

マーケティングの基本的な内容と店舗改善への活かし方を学びます。マーケティングとは製品づくりから販売までの一連の流れ全体を指します。顧客価値を生むことがマーケティングの本質です。特に店舗に関連するマーケティングの機能は実務的に十分に理解しましょう。

店舗戦略を再構築するために必要な内容になっています。

第四章  店舗の経営を改善する

店舗の経営に関する内容を学びます。資金の調達から店内作業、日々の業務など店舗の経営全般を理解しましょう。事業者との面談では店舗経営をどのように改善していくかなど、より経営観点から提案できるように経営知識を取得しましょう。

店舗改善は経営改善でもあるため、店舗経営者のみならず店舗支援者にも、最低限の経営の理解が必要な内容です。

第五章  地域を変える店舗改善手法

店舗改善におけるステップを具体的に学ぶとともに、地域において売上が減少している店舗の改善を実施するためには、お金をかけないで改善効果を生む出す必要がある。店舗全体を俯瞰し、多角的な面から最善の策を導き出す様々な改善手法が求められている。

地方店舗のあらたな改善ノウハウとなっています。

第六章  こうして改善できる!地方店舗改善事例

具体的な店舗の改善事例から、その実践的な手法を学びます。店舗改善は売場全体を経営的な観点から見直すことで成果を創出することができます。

特に地方店舗では、店舗とその顧客との価値ギャップが大きくなっていて、業績が厳しくなっている店舗が多く見られますが、顧客との関係性を高めることで、店舗改善効果は生まれやすいといえます。

店舗改善において多くの成功活性化事例が生まれている。

それらの事例は、そのままにしておけばいずれ閉店せざるを得なかった店舗であり、それを現状のままにしておくことによって、地域の商業はさらに疲弊し、地域の顧客は買い物の足を都市部へと伸ばし、また生活に潤いが見出せないために居住地で生活そのものを諦めていくことになる。

 

地域の経済再活性化と人口流出の歯止めのための事例を参考として、改善手法のあり方を学び、多くの地方での成果を生むことを期待している。

改善のポイントとしては、店舗改善によって、経営をいかに改善させるか、そのために業態化を通じていかにして顧客との買い物を通じた信頼関係を再構築するかにかかっている。

店舗改善は顧客志向に立って、その店舗を見た感じた感覚をもとに、違和感を理論的に理解して、普遍的な顧客観点の視点を事業者と共有できれば難しいことではない。むしろ多くの店舗支援者が顧客視点から店舗経営を理解できることが必要である。顧客視点とは日常の自身の買い物体験から多くの人が持っている。それを理論と実践の形へ置き換えできる能力を高めて欲しい。

当社では、公的機関および民間事業での店舗改善の専門性を有し、具体的な実行成果として年間で多くの店舗改善に関わっている。店舗改善は売場のみに限らず品揃え革新、資金の調達、補助金、スタッフ教育、システム導入、あらたなカテゴリー導入など店舗に関わる事業全般の革新を多く手がけている。

地方店舗はその数は多く、新陳代謝を繰り返しながらも、その数は大きく減少している。日本の誇れる小売業とその繊細なサービスは、地方ほどその価値を高めていくべきであると考える。

地方で疲弊している商店街は、商店街全体が廃墟化していくのではなく、個々の店舗が顧客に取り残され、自ら衰退した結末である。店舗事業者が顧客の姿を再認識し、自らの革新にチャレンジし、業態化による改善を進めるならば、商圏はずっと広がり、あらたな顧客は増え、やがて商店街もいままでとは異なった姿で活性化できる。

店舗改善の手法が多くの地方地域で実践され、具体的な成果として、地方創生につながることを願っている。