4-4事例: 湯沢駅前サンロード商店街
秋田県湯沢市は人口4万人を下回り、秋田県の中でも特に人口減少、高齢化が加速している地域である。同商店街は駅前から市役所を西から東へと続くアーケードにあり、その北側が柳町商店街、南側が大町商店街となっている。
サンロード商店街およびそこに近接する商店で、我々の提案に賛同していただき、改善を実施したのが左図の5店舗である。
商店街の個店は一店舗の改装から始まって、連鎖的に進んでいった。
この働きかけを進めてくれたのが、秋田県信用保証協会の横手湯沢支所(支所長 山田岳人さん)だった。山田さんは地域の衰退と商業の活性化に強い危機感を持ち、部下を従えて先頭に立って改装にも一緒に取り組んでいただいた。
こうした地域では誰が率先してくれるのか?がとても重要である。
0円店舗再生を実施したのは、富谷商店(秋田県湯沢市大町 代表)かんぶつの吉田(秋田県湯沢市柳町 代表 吉田孝史さん)小川忠太郎商店(湯沢市柳町 代表 小川一太郎さん)、メンズショップアベ(湯沢市大町)、オパール美容室(湯沢市佐竹町)の5店舗である。詳しくは各店の事例で紹介する。
メンズショップアベは、オーダーメイドの紳士服を取り扱う店舗として、高質な店づくりがなされていた。クールビズやウォームビズのようなオフィスカジュアル化が進む中、正統派スーツは苦戦していた。しかし地域内に一定の購入層は存在するはず。その人たちの店への興味をどう高めるか?商店街は店舗が顧客と近いため、何を売っているか?よりも、どう売っているか?が大切だと考えた。どう売っているか?は店舗への興味は商品だけではないということ。
地域店と大型店の違いは、商品ではない興味関心をどう高めるか?にある。
そのため、同店が趣味で集めてきた書籍やレコードの音楽関連品を店舗の訴求ポイントにしようと提案し、改装を実行した。信用協会の山田さんは必ず一緒に取り組んでいただいた。
店舗の高質感に加え、店主の趣味品を加えた売場。
地域店では店主の個性を売場へもっと活かしてほしい。
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