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0円店舗再生 第4回~尊敬すべき事業者たち 商店街は自律的に活性化する

執筆者の写真: undefined

更新日:2024年11月9日

4-1事例: 奄美なぜまち商店街

 

(写真は、鹿児島県観光情報より:なぜまち商店街&ティダモール中央通りアーケードより)

鹿児島県の奄美大島の中心市である奄美市(人口約40000人)の中心部にある奄美なぜまち商店街(鹿児島県奄美市)

 

同商店街では、奄美大島商工会議所(経営指導員の堀美香代さんほか)の働きかけによって、2016年より奄美なぜまち商店街の店舗へと訪問して、経営相談を行っていた。

 

商店街に位置する店舗では、セントラル楽器(代表 指宿俊彦さん)、TORTUGA(代表 久博幸さん)、紬のとくやま(代表 徳山廣茂さん)、OA通信サービス(代表 久野博さん)、ねこのて(代表 里嶺太郎さん)、MIOIM(代表 松元美津穂さん)など多くの商店が名乗りを上げて、一緒に店舗改装を進めた。各店舗では経営者の世代交代が始まっている時期でもあり、今のままの商店街ではだめだという危機意識が高まっていたことも大きい。

 

最初は、アーケード内にはシャッターが閉まった店舗も多かった。当時、奄美群島は世界自然遺産への登録に手を上げ、かつ奄美空港に大阪からLCC直行便が来ることが決定し、空港のジェット化対応が進められていた。鹿児島本土から奄美へ行き始めた頃は、空港ではプロペラ機の発着しか対応できていなかった。しかしながらこれから観光客を迎えるには商店街としては、空き店舗も多く、奄美市中心部でありながら、半ば死んだようなアーケード街だった。

この時観光客を迎え入れるためには、今のままの店舗ではだめだと痛感した。ここですべきことは県外本土から来た人に来店してもらい、価値を感じてもらえる空間をつくること。こうして改装が始まった。2016年から2019年まで4年間かけて、約10店舗の店舗を改装した。毎月一泊以上で訪問し、時には丸一日かけての改装も行った。ずっと以前から商店街で商売を行っている既存の店舗事業者さんは徐々に店舗価値を高めていき、良い店へ変わり、どんどん進化していった。そこへ若い起業者が店を出店するようになった。良い相乗効果が生まれている。

 

このことから、既存事業者の活性化が進まないと、商店街全体はよみがえらないと痛感した。

奄美を離れてから、もう5年以上になる。2018年に奄美なぜまち商店街は、中小企業庁はばたく商店街30選に選ばれた。地域の事業者の頑張りによって商店街地域の一体感が醸成できたことは大変うれしく思う。

 

中小企業庁 はばたく商店街30選より


 

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